国外に住む家族の扶養控除に必要な翻訳文(年末調整・確定申告)

情報の確認日:2026年10月26日

年末調整や確定申告で、海外に住む家族(非居住者である親族)について扶養控除や配偶者控除などを受けるには、親族であることや送金したことを示す書類を、勤務先(給与等の支払者)に提出または提示する必要があります。これらの書類が外国語で作成されている場合は、日本語の翻訳文も必要です。

必要な書類

国税庁のパンフレット(令和7年6月)では、扶養控除について、親族の年齢等に応じて次の書類が必要とされています。

親族の年齢等扶養控除等申告書の提出時年末調整時
16歳以上30歳未満、または70歳以上親族関係書類送金関係書類
30歳以上70歳未満で、留学により国内に住所・居所がなくなった方親族関係書類と留学ビザ等書類送金関係書類
30歳以上70歳未満の障害者親族関係書類送金関係書類
30歳以上70歳未満で、その年に生活費・教育費として38万円以上の支払を受けている方親族関係書類38万円送金書類
30歳以上70歳未満で、上記のいずれにも当たらない方扶養控除の対象外—

配偶者控除、配偶者特別控除、特定親族特別控除、障害者控除にも、親族関係書類と送金関係書類が必要です。確定申告で控除を受ける場合は、これらの書類を申告書に添付するか、提出の際に提示します(年末調整で既に適用を受けている分は不要です)。

翻訳文が必要になる書類

所得税法施行規則は、これらの書類について「当該書類が外国語で作成されている場合には、その翻訳文を含む」と定めています。国税庁のパンフレットも、それぞれの書類について「日本語での翻訳文も必要です」としています。

  • 親族関係書類:外国政府や外国の地方公共団体が発行した書類(例:戸籍謄本、出生証明書、婚姻証明書)で、親族の氏名・生年月日・住所または居所が記載されたもの。日本の戸籍の附票の写しなどと、親族のパスポートの写しを組み合わせる方法もあります。
  • 留学ビザ等書類:外国のビザ(査証)に類する書類や、外国の在留カードに相当する書類の写し。
  • 送金関係書類・38万円送金書類:金融機関の外国送金依頼書の控えなど、あなたから親族への支払を示す書類。親族が使う家族カードのクレジットカード利用明細書なども含まれます。

1つの書類で氏名・生年月日・住所のすべてが確認できない場合は、複数の書類を組み合わせる必要があります。また、親族関係書類は、パスポートの写しを除き、原本の提出または提示が必要です。

翻訳文の形式と送金書類の注意点

国税庁の案内は日本語の翻訳文を求めていますが、翻訳者の資格や翻訳文の様式は定めていません。勤務先が独自の様式や確認方法を求めることもあるため、迷ったときは勤務先の担当部署に確認してください。

送金関係書類は、親族ごとに必要です。例えば配偶者にまとめて送金している場合、その書類は配偶者の分にはなりますが、子の分にはなりません。同じ親族への送金が年3回以上ある場合は、明細書と、その年の最初と最後の送金の書類を提出・提示すれば、それ以外の書類は省略できます(省略した書類は保管が必要です)。

準備の時期

親族関係書類は扶養控除等申告書の提出時に、送金関係書類は年末調整の時に必要です。海外の家族から証明書を取り寄せるには時間がかかることがあるため、年末調整の書類を求められる前に準備を始めると安心です。

よくある質問

翻訳は自分でしてもよいですか?

国税庁の案内には、翻訳者の資格についての定めはありません。勤務先が求める形式がある場合は、それに従ってください。

日本の銀行で送金した控えにも翻訳文が必要ですか?

翻訳文が必要なのは、外国語で作成された書類です。日本の金融機関が日本語で発行した書類であれば、翻訳文は求められていません。

親族が30歳以上70歳未満ですが、仕送りをしています。

その親族へのその年の支払の合計が38万円以上であれば、扶養控除の対象になり得ます。年末調整の際に38万円送金書類が必要です。

このページは一般的な情報です。必要な書類や訳文の形式は、国や届出先によって異なり、変更されることがあります。届出の前に、提出先の最新の案内を確認してください。

出典

  1. 国税庁「非居住者である親族について扶養控除等の適用を受ける方へ」(令和7年6月)
  2. 国税庁「国外居住親族に係る扶養控除等Q&A(源泉所得税関係)」
  3. 国税庁「国外居住親族に係る扶養控除等の適用について」
  4. 所得税法施行規則 第47条の2・第73条の2(e-Gov法令検索)

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