英文書類の日本語訳が必要な主な手続きと、翻訳者についての決まり
日本の役所や勤務先に英語の書類を提出するときは、多くの場合、日本語の訳文を添付します。翻訳者に求められることは手続きによって異なり、訳文の添付だけを求めるもの、翻訳者を明らかにするよう求めるもの、翻訳者の署名や住所まで求めるものがあります。
翻訳者に資格は必要か
このページで確認した手続きでは、運転免許証の翻訳を除き、翻訳者の資格を定めた規定はありませんでした。法務省の戸籍に関する案内や、法務局の帰化申請の案内は、本人による翻訳も認めています。
その一方で、訳文に記載すべき事項は手続きによって異なります。提出先が求める記載(翻訳者の氏名、住所、署名、翻訳した日など)がないと、訳文を作り直すことになりかねません。
手続きごとの決まり
| 手続き | 提出先 | 翻訳について求められること | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 在留資格の申請(家族滞在、配偶者など) | 出入国在留管理庁 | 訳文の添付。翻訳者についての定めはありません | 出入国管理及び難民認定法施行規則 第66条 |
| 海外に住む親族の扶養控除(年末調整、確定申告) | 勤務先、税務署 | 日本語の翻訳文。翻訳者についての定めはありません | 所得税法施行規則、国税庁の案内 |
| 戸籍の届出(婚姻、出生など) | 市区町村、在外公館 | 翻訳者を明らかにした訳文。市区町村によっては翻訳者の署名や住所も | 戸籍法施行規則 第63条 |
| 住民票の世帯主との続柄 | 市区町村 | 翻訳者を明らかにした訳文。市区町村によっては翻訳者の氏名と翻訳した日、全文の翻訳も | 住民基本台帳法施行規則 第49条 |
| 永住許可申請 | 出入国在留管理庁 | 訳文の添付。翻訳者についての定めはありません。日本語以外で書いた理由書にも翻訳文が必要 | 出入国管理及び難民認定法施行規則 第66条、出入国在留管理庁の案内 |
| 国籍の届出・申請 | 法務局、市区町村など | 翻訳者を明らかにした訳文 | 国籍法施行規則 第5条 |
| 帰化許可申請 | 法務局 | A4判の訳文に、翻訳者の住所・氏名・翻訳年月日を記載。一部分のみの翻訳は不可。東京法務局は、訳文の氏名や出生地などをアルファベットでなくカタカナ・ひらがな・漢字で書くよう求めています | 法務局の案内(東京法務局、岐阜地方法務局) |
| 健康保険の被扶養者(海外に住む家族) | 日本年金機構(勤務先経由) | 翻訳者の署名がされた日本語の翻訳文 | 日本年金機構の案内 |
| 海外療養費 | 全国健康保険協会(協会けんぽ) | 翻訳者の署名と、住所・電話番号の記載 | 協会けんぽの案内 |
| 外国の運転免許証からの切替 | 運転免許センターなど | 免許証の翻訳文は、免許証を発給した外国の行政庁、その国の領事機関、または法令で定める者が作成したもの | 道路交通法施行規則 第18条 |
国籍の届出・申請の規定は、届書や申請書の添付書類が外国語で作成されているときに適用されます。運転免許証の切替では、免許証そのものの翻訳を本人や一般の翻訳者が作成することはできません。
翻訳を用意する前に確認すること
- 訳文に記載すべき事項:翻訳者の氏名、住所、電話番号、署名、翻訳した日など。用紙の大きさや、人名・地名の書き方(カタカナなど)が指定されていることもあります
- 翻訳の範囲:文書の全部か、一部でよいか(帰化申請や一部の市区町村は全文の翻訳を求めています)
- 原文書:原本か写しか、発行からの期限があるか
- 提出した書類が返却されるか
同じ種類の手続きでも、提出先によって求められることが異なる場合があります。提出先の最新の案内を確認してください。
よくある質問
翻訳は自分でしてもよいですか?
戸籍の届出(法務省の案内)と帰化申請(法務局の案内)では、本人による翻訳も認められています。在留資格の申請や扶養控除には翻訳者についての定めはありません。運転免許証の翻訳は、決められた機関のものに限られます。
翻訳証明書は必要ですか?
このページで確認した手続きのうち、「翻訳証明書」という名前の書類の提出を定めたものはありません。求められるのは訳文と、手続きに応じた翻訳者の記載です。
訳文に公証やアポスティーユは必要ですか?
このページで確認した国内の手続きの案内には、訳文の公証を求める記載はありませんでした。外国の機関に提出する書類は別の扱いになるため、提出先に確認してください。
このページは一般的な情報です。必要な書類や訳文の形式は、国や届出先によって異なり、変更されることがあります。届出の前に、提出先の最新の案内を確認してください。