成績証明書・卒業証明書の日本語訳:大学院出願・編入、在留資格、国家試験の受験資格
外国の大学の成績証明書や卒業証明書に日本語訳が必要かどうかは、提出先によって大きく異なります。大学院の出願では英語の証明書をそのまま受け付けることが多い一方、在留資格の申請や国家試験の受験資格の申請では日本語訳を求められます。誰が翻訳してよいかも、提出先ごとに違います。
大学院の出願:英語の証明書はそのまま提出できることが多い
このページで確認した国立・私立大学の大学院の募集要項(2025〜2027年度)は、いずれも日本語または英語の成績証明書・卒業証明書をそのまま受け付けていました。訳文を求めているのは、日本語でも英語でもない言語の証明書です。
提出書類は日本語または英語で作成すること。日本語あるいは英語でない書類には、日本語訳あるいは英語訳を添付すること。日本語・英語以外の証明書の訳文を誰が作成してよいかは、大学によって異なります。志願者本人の翻訳を認めるもの(大阪大学大学院人文学研究科の一部の課程)、翻訳会社などの法人を認めるもの(上智大学)、証明書の発行元や大使館・公証処の証明を求めるもの(東北大学大学院工学研究科、慶應義塾大学大学院法学研究科)があります。
上智大学の大学院入試要項は、出願書類の作成に生成AIを使わないよう求めています。
出願書類の作成において、ChatGPT などの生成 AI を用いてはいけません。編入学・留学生入試:英語の証明書にも日本語訳を求める学校がある
学部の編入学や外国人留学生の入試では、英語を含む外国の学校の証明書に日本語訳を求める募集要項もあります。
※③④について、外国の学校の場合は日本語訳を提出してください。神田外語大学の外国人留学生特別入試(編入学)は、卒業証明書と成績証明書について、日本語教育機関等が作成して公印を押した翻訳証明を求めています。
出身大学・短期大学・専門学校の卒業証明書の原本証明と翻訳証明(日本語教育機関等にて作成・公印押印のこと)訳文が必要か、誰が作成した訳文を受け付けるかは学校ごとに異なります。志望校の募集要項で確認してください。
在留資格の申請(技術・人文知識・国際業務、高度専門職など)
就労の在留資格や高度人材のポイント計算では、大学の卒業証明書や学位証明書を提出します。出入国管理及び難民認定法施行規則は、外国語で作成された資料に訳文を添付するよう定めています(永住許可申請と同じ規定です)。出入国在留管理庁のQ&Aは、誰が翻訳してよいかについて次のように答えています。
提出資料が外国語で作成されている場合には、訳文(日本語)を添付してください(出入国管理及び難民認定法施行規則第62条)。翻訳が正確であり、翻訳者の署名があれば、どなたが翻訳しても結構です。英語の証明書でも、申請のページに訳文を不要とする注記がない限り、日本語の訳文を添付してください。
国家試験の受験資格(医師、看護師、税理士、建築士など)
外国の大学を卒業した人が日本の国家試験を受けるときは、卒業証明書や成績証明書に日本語訳を付けて、受験資格の審査を申請することがあります。訳文について求められることは、試験ごとに異なります。
| 試験 | 訳文について求められること | 根拠 |
|---|---|---|
| 医師、歯科医師 | 外国語の書類すべてに日本語訳。卒業証明書などは、書類と日本語訳の両方について、その国の大使館・領事館・外務省などで記載が真実である旨の確認を受ける | 厚生労働省の案内 |
| 看護師、保健師、助産師 | 日本語訳にも公証が必要。翻訳は会社に頼んでも、自分で訳してもよい | 厚生労働省のFAQ |
| 税理士(税法に属する科目) | 卒業証明書と成績証明書の和訳(申請者が和訳したもの) | 国税庁「税理士試験に関するQ&A」問23 |
| 一級・二級・木造建築士 | 卒業証明書と成績証明書の日本語訳。本人が翻訳したもので問題ない | 建築技術教育普及センターのQ&A |
(6)~(8)及び(10)の①については、公的な機関(当該国の大使館、領事館、外務省等)において、提出書類及びその日本語訳両方の記載が真実である旨の確認を受け、その証明を併せて提出すること。この「当該国の大使館、領事館」は、外国にある日本の大使館・領事館ではありません(厚生労働省の注意書き)。医師・歯科医師・看護師などでは、訳文を誰が作成した場合でも、その国の機関による確認が別に必要です。税理士試験の案内は和訳を「申請者が和訳したもの」としているため、翻訳会社の訳文を使えるかどうかは国税審議会に確認してください。
翻訳会社の訳文と翻訳証明書は使えるか
- 大学院の出願:英語の証明書は、このページで確認した大学院ではそのまま提出でき、日本語訳は不要でした
- 編入学・留学生入試:学校によって異なります。訳文の作成者を指定していない学校もあれば、日本語教育機関等の翻訳証明を求める学校もあります
- 在留資格の申請:出入国在留管理庁のQ&Aは、翻訳が正確で翻訳者の署名があれば、誰が翻訳してもよいとしています
- 医師・歯科医師・看護師などの受験資格:訳文に加えて、その国の大使館・領事館・外務省などの確認が必要です
- 税理士・建築士の受験資格:案内は申請者本人の翻訳を前提としています(建築士は本人の翻訳で問題ないとしています)。翻訳会社の訳文については記載がありません
訳文を受け付けるかどうかは提出先が判断します。提出先が翻訳者や訳文の形式を指定している場合はそれに従い、迷うときは提出前に確認してください。
よくある質問
大学院の出願に、英語の成績証明書の日本語訳は必要ですか?
このページで確認した大学院の募集要項では不要でした。日本語または英語の証明書はそのまま受け付け、訳文は他の言語の証明書に求めています。志望する研究科の募集要項で確認してください。
就労の在留資格の申請で、英語の卒業証明書に訳文は必要ですか?
申請のページに訳文を不要とする注記がない限り、必要です。出入国在留管理庁のQ&Aは、翻訳が正確で翻訳者の署名があれば、誰が翻訳してもよいとしています。
翻訳会社の翻訳証明書があれば足りますか?
提出先によります。在留資格の申請では翻訳者についての制限はありませんが、医師・歯科医師・看護師などの受験資格では、その国の大使館・領事館・外務省などの確認が別に必要です。編入学の入試では、学校が翻訳者を指定していることがあります。
自分で翻訳してもよいですか?
在留資格の申請(出入国在留管理庁のQ&A)と建築士の受験資格(建築技術教育普及センターのQ&A)では認められています。税理士の受験資格の案内は、申請者が和訳したものを求めています。
このページは一般的な情報です。必要な書類や訳文の形式は、国や届出先によって異なり、変更されることがあります。届出の前に、提出先の最新の案内を確認してください。
出典
- 京都大学大学院情報学研究科「2027年度4月期入学 修士課程学生募集要項」
- 大阪大学大学院人文学研究科 日本学専攻 応用日本学コース「令和9(2027)年度 博士後期課程 学生募集要項」
- 上智大学「2027年度 大学院入試要項(共通)」
- 東北大学大学院工学研究科「令和9年度 博士課程前期2年の課程学生募集要項〔一般選抜〕」
- 慶應義塾大学大学院法学研究科「2027年度 入学試験要項」
- 関東学園大学「2027年度 募集要項 編入学試験・転入学試験」
- 神田外語大学「2027年4月入学 外国人留学生特別入試 募集要項」
- 出入国管理及び難民認定法施行規則(e-Gov法令検索)
- 出入国在留管理庁「出入国審査・在留審査Q&A」(Q24)
- 厚生労働省「申請に必要な書類(医師国家試験受験資格認定)」
- 厚生労働省「申請に必要な書類(歯科医師国家試験受験資格認定)」
- 厚生労働省「受験資格認定FAQ」(保健師・助産師・看護師)
- 国税庁「税理士試験に関するQ&A」(問23)
- 建築技術教育普及センター「外国大学等を卒業した場合」
- 建築技術教育普及センター「必要書類のQ&A」