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アメリカの出生証明書・婚姻証明書の日本語訳:州の証明書(long form)と婚姻届の宣誓供述書

情報の確認日:2026年10月31日

アメリカには戸籍のような全国共通の身分登録がなく、出生・婚姻・離婚の記録は州や郡が管理しています。日本の役所に出すのは、州や郡が発行した証明書(certified copy)と、翻訳者を明らかにした日本語訳文です。婚姻届に添える独身の証明は、2025年9月1日から在日米国大使館・領事館で公証を受けられなくなりました。

証明書を発行するのは州と郡

The federal government does not distribute certificates, files, or indexes with identifying information for vital records.
米国疾病予防管理センター(CDC)「Where to Write for Vital Records」(連邦政府は出生・婚姻などの証明書を発行していません)

在日米国大使館も、アメリカで生まれた人の出生証明書は出生した州で保管されているとしています。請求先は、CDCの「Where to Write for Vital Records」に州・地域ごとにまとめられています。婚姻や離婚の証明書は、州ではなく郡の機関が発行する場合があります。例えばテキサス州では、婚姻許可証(marriage license)の証明書は郡の書記官(county clerk)から、離婚判決の証明書は地区の書記官(district clerk)からのみ取得できます。

テキサス州は、出生・婚姻・離婚の事実を記した確認書(verification letter)も発行していますが、証明書の代わりにはならないとしています。

出生証明書のlong formとshort form

州や市によっては、出生証明書に詳しい様式(long form)と簡単な様式(short form)があります。テキサス州とニューヨーク市は、次のように説明しています。

様式内容主な用途
long form(テキサス州)最も詳しい出生証明書。元の出生証明書の写しで、訂正の履歴も載る米国のパスポート、多くの州の運転免許、二重国籍
short form(テキサス州)出生記録の要約(abstract)。氏名・生年月日・出生地・性別・親の氏名の現在の記載のみで、訂正の履歴は載らない学校やスポーツの登録、雇用、保険
long form(ニューヨーク市)short formより多くの情報が載る二重国籍、国際養子縁組、国際結婚、出生時刻の証明、アポスティーユなど、主に国外での利用
short form(ニューヨーク市)子の氏名、出生地、生年月日、出生時の性別、父母の氏名国内のほとんどの用途

テキサス州の記念用の出生証明書(heirloom)は、short formと同じ程度の内容です。日本の役所でどちらの様式が必要かは、提出先に確認してください。在日米国大使館は、届出先によっては婚姻届に出生証明書(certified copy)とその日本語訳を求められることがあるとしています。

婚姻届:アメリカ人の婚姻要件具備証明書は発行されない

在日米国大使館は、婚姻できることを証明する書類を発行していません。以前は大使館・領事館で、婚姻要件具備証明書の代わりとなる宣誓書(Affidavit of Competency to Marry)の公証を受けられましたが、2025年9月1日に終了しました。

Effective September 1, 2025, the U.S. Embassy and consulates no longer notarize “Affidavits of Competency to Marry.”
在日米国大使館・領事館「Marriage in Japan」

大使館は代わりに、米国政府がこうした証明書を発行していないことを説明する文書(PDF)を用意し、市区町村がそれを受け付けず公証を受けた書類を求める場合は、一部の州が提供するリモートの公証を検討するよう案内しています。一方、武蔵野市は次のように案内しています。

また、アメリカ大使館のホームページ上にある「婚姻要件具備証明書を提供していないことを示すための『書簡』」は添付書類として認められておりませんので、ご注意ください。
武蔵野市「外国人と結婚する場合の手続きを知りたい」

大阪市北区は、米国の州の公証人が認証した宣誓供述書(現在独身で、米国法上の婚姻障害がないことを宣誓するもの。可能な限りアポスティーユ付き)とパスポートを挙げ、それぞれに翻訳日・翻訳者の氏名・翻訳者の住所を明記した日本語訳を求めています。市区町村のウェブサイトに2025年9月より前の案内が残っていることもあるため、届出の前に届出先に確認してください。

アポスティーユは証明書や宣誓供述書に付くもの

An "Apostille" or "Authentication" is a means of certifying the authenticity of the signature of the issuing authority, the capacity in which the signer was acting, and the identity of any stamp or seal attached to the document.
ニューヨーク州保健局「Apostille for Vital Records」

アポスティーユは、州の証明書や公証人が認証した宣誓供述書について、署名や印が本物であることを証明するものです。日本語訳文は別に用意します。ニューヨーク州のアポスティーユは州務省(Department of State)が発行し、州保健局は、オンラインや電話で証明書を請求する場合、アポスティーユが必要ならlong formを請求するよう案内しています。ニューヨーク市の出生証明書では、long formと証明書(Letter of Exemplification)を取得し、郡の書記官の確認を経て州務省でアポスティーユを受けます。在日米国大使館は、アポスティーユ付きの文書を発行していません。

アメリカで結婚・離婚した場合

アメリカの方式で結婚した場合は、婚姻証明書とその日本語訳文を添えて、3か月以内に報告的届出をします(婚姻届のガイド)。

アメリカの裁判所で離婚した場合も、離婚届を出して報告します。神戸市は、届出期間を証明書が作成された日から3か月以内とし、裁判の謄本と確定証明書(いずれも日本語訳文が必要)を挙げています。千葉市は、協議離婚を認めていない国の例にアメリカ合衆国を挙げています。

アメリカで生まれた子の出生届

千葉市は、生まれた場所の国籍を与える国(生地主義)の例にアメリカ合衆国を挙げています。アメリカで生まれ、出生によってアメリカの国籍も取得した日本人の子は、生まれた日を含めて3か月以内に、出生届とともに国籍留保の届出をする必要があります(出生届と国籍留保のガイド)。出生証明書には日本語訳を付け、千葉市は、訳者は本人を含めどなたでもよいが訳文の末尾に訳者の署名が必要としています。

在留資格の申請

配偶者の在留資格の申請では、申請人の国籍国の機関が発行した結婚証明書が求められ、外国語の書類には訳文を添付します(家族滞在・配偶者の在留資格のガイド)。在日米国大使館は、国外で成立した婚姻について米国政府は婚姻証明書を発行しないとし、日本で結婚した場合は市区町村が発行する婚姻届受理証明書が婚姻の証明になるとしています。

当サービスで確認したこと

このページの書類(州の出生証明書(long form・short form)、郡の婚姻証明書、離婚証明書、独身の宣誓供述書とアポスティーユ)は、当サービスで翻訳できることを確認しました(2026年10月)。

よくある質問

在日米国大使館で婚姻要件具備証明書(独身証明書)を取れますか?

取れません。大使館は婚姻できることを証明する書類を発行しておらず、2025年9月1日からは宣誓書の公証も行っていません。代わりに何を出すかは届出先によって異なります。大阪市北区は、州の公証人が認証した宣誓供述書を挙げています。

short formの出生証明書でも使えますか?

提出先によります。ニューヨーク市は、国際結婚や二重国籍など国外での利用には主にlong formが使われるとしています。提出先に確認してください。

訳文は自分で作ってもよいですか?

戸籍の届出について、法務省は「翻訳者は本人でもかまいません」としています。大阪市北区は訳文に翻訳日・翻訳者の氏名と住所を、千葉市は訳文の末尾に訳者の署名を求めています。

日本語訳文にもアポスティーユが必要ですか?

アポスティーユは、州の証明書や公証人が認証した書類の署名や印を証明するものです。このページで確認した市区町村の案内には、日本語訳文にアポスティーユを求める記載はありませんでした。

このページは一般的な情報です。必要な書類や訳文の形式は、国や届出先によって異なり、変更されることがあります。届出の前に、提出先の最新の案内を確認してください。

出典

  1. 在日米国大使館・領事館「Marriage in Japan」
  2. 在日米国大使館「婚姻要件具備証明書(独身証明)」の公証廃止についての文書(日英)
  3. 在日米国大使館・領事館「Obtaining Vital Records」
  4. 米国疾病予防管理センター(CDC)「Where to Write for Vital Records」
  5. テキサス州保健局(DSHS)「Record Types」
  6. ニューヨーク市保健局「Birth Certificates」
  7. ニューヨーク州保健局「Apostille for Vital Records」
  8. 武蔵野市「外国人と結婚する場合の手続きを知りたい」
  9. 大阪市北区「アメリカ人と婚姻される方へ」
  10. 神戸市「日本人と外国人が外国裁判所の判決により離婚した場合の手続方法」
  11. 千葉市「外国籍の方が当事者となる戸籍届について」
  12. 法務省「国際結婚、海外での出生等に関する戸籍Q&A」
  13. 戸籍法施行規則(e-Gov法令検索)

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